おにぎりと「あのね」
母子家庭で、娘を 2人育ててきた、忙しい私の味方だった、おにぎり。
仕事仕事で、なかなか話を聞いてあげられない、
朝ごはんもほとんど一緒に食べられない、
おにぎりにしてあげると(お行儀思いけど)何かしながら、家事をしながら、歩きながら、私のあとを付いて歩いて「まま、あのね!」と話しかけられた思い出…
おにぎりは、「あのね」が言える「あのね」が聞こえる、ほっこり優しい気持ちにしてくれた。
「あのね」が言える距離、「あのね」って話せる誰かがいる、いつも側で見ていてくれる、手の届く安心感、ふと話したい時、だれかがいる場所…
私と娘たちをつないでくれた大切な思い出。
そんな おにぎりが大好きで…
こめむすびも、だれかとだれかが「あのね」って言える、話せる場所に…
「ただいま」「おかえり」「いってらっしゃい」の言葉を私は子どもになかなかかけてあげられなかった…
そんな言葉が聞こえる、言いあえる場所がつくりたい。
だれかと、だれかが繋がれる…
米と米をむすび「おにぎり」になるように、「おにぎり」を通じて、だれかとだれかが繋がり、幸せの「縁」を結ぶ、
そんなお店になれればと…